超音波検査技術

ISSN: 1881-4506
一般社団法人日本超音波検査学会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5
Japanese Journal of Medical Ultrasound Technology 44(4): 470-476 (2019)
doi:10.11272/jss.281

その他その他

経食道心エコープローブにおける自動洗浄装置の有用性と保管管理についてUtility and Storage Management of Automatic Cleaning System for Transesophageal Echocardiography Probe

1大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院臨床検査技術部Department of Clinical Laboratory, Kurashiki Central Hospital

2大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院循環器内科Department of Cardiology, Kurashiki Central Hospital

受付日:2018年9月28日Received: September 28, 2018
受理日:2019年2月8日Accepted: February 8, 2019
発行日:2019年8月1日Published: August 1, 2019
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はじめに:経食道心エコーで使用するプローブは感染を防御する上で,プローブの洗浄,消毒を行うことは非常に重要である.当院では自動洗浄装置を用いて洗浄を行っており,今回は用手法と比較したその有用性を報告するとともに,プローブの保管管理を報告する.

検討課題:当院では内視鏡用の自動洗浄装置サ—クリーンを用いて,当院独自の改良を行い,使用している.そこで自動洗浄装置を用いた方法と用手法との有用性の比較を行った.また内視鏡保管庫を用いてプローブを保管しており,その保管管理についても報告する.

結果:自動洗浄装置はプローブ挿入部分とプローブ操作ハンドル置きを作成した.洗浄消毒にかかる作業時間は自動洗浄装置を用いた場合(平均14.0±1.2分)は,用手法(平均27.5±2.4分)と比較し,約半分の作業時間で完了し,さらには時間がかかるのがすすぎ工程であることが推測された.洗浄後の管理は専用の保管庫に吊り下げて保管した.

考察:経食道心エコープローブにおける自動洗浄装置の使用は,消毒手順の標準化,消毒時間の短縮,洗浄担当者の暴露軽減が見込まれるため,日常検査が有効に行え,健康被害が少なく運用できることは大きな利点と考える.但し,洗浄後管理,保管庫管理,洗浄機管理には十分な改善策の検討が必要である.また自動洗浄装置とプローブの安全性を確認する目的で定期的に細菌検査の実施が必要である.またガイドラインの遵守は必須である.

Key words: automatic cleaning system; transesophageal echocardiography probe; quality control; cleaning/disinfection

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