超音波検査技術

ISSN: 1881-4506
一般社団法人日本超音波検査学会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5
Japanese Journal of Medical Ultrasound Technology 40(6): 664-669 (2015)
doi:10.11272/jss.40.664

症例報告Case Report

心室中隔欠損症に併発した右室流出路狭窄部発生の非有茎性乳頭状線維弾性腫の1例A Case of Non-pedunculated Papillary Fibroelastoma in the Right Ventricular Outflow Tract Stenosis Complicated with Ventricular Septum Defect

1独立行政法人国立病院機構岩国医療センター臨床検査科Department of Clinical Laboratory, National Hospital Organization Iwakuni Clinical Center ◇ 〒740-8510 山口県岩国市愛宕町一丁目1番1号Atago-machi 1-1-1, Iwakuni-shi, Yamaguchi 740-8510, Japan

2独立行政法人国立病院機構岩国医療センター病理診断科Department of Pathology, National Hospital Organization Iwakuni Clinical Center ◇ 〒740-8510 山口県岩国市愛宕町一丁目1番1号Atago-machi 1-1-1, Iwakuni-shi, Yamaguchi 740-8510, Japan

3独立行政法人国立病院機構岩国医療センター循環器内科Department of Cardiology, National Hospital Organization Iwakuni Clinical Center ◇ 〒740-8510 山口県岩国市愛宕町一丁目1番1号Atago-machi 1-1-1, Iwakuni-shi, Yamaguchi 740-8510, Japan

4独立行政法人国立病院機構東広島医療センター臨床検査科Department of Clinical Laboratory, National Hospital Organization Higashihiroshima Medical Center ◇ 〒739-0041 広島県東広島市西条町寺家513番地Saijo-cho Jike 513, Higashi-Hiroshima-shi, Hiroshima 739-0041, Japan

受付日:2015年3月17日Received: March 17, 2015
受理日:2015年10月9日Accepted: October 9, 2015
発行日:2015年12月1日Published: December 1, 2015
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症例は70代女性.他院にて心室中隔欠損症を経過観察中であったが,労作時呼吸苦と動悸の増悪が認められたため,精査目的で当院受診となった.心エコー図検査では左室から右室への短絡血流がみられ,右室流出路は全周性隆起病変により高度狭窄を呈しており,一部に高エコー輝度で可動性のある小塊状構造物を認めた.また短絡血流の高速ジェット血流はこの小塊状構造物に当たるように吹いていた.右室流出路狭窄を合併したKirklinII型心室中隔欠損症と診断,右室流出路狭窄の解除を目的に右室流出路拡張術,心室中隔欠損孔直接閉鎖術,および三尖弁形成術を施行した.右室流出路の切除組織の病理学的診断では,肥厚した心筋組織の一部分に小乳頭状病変がみられ,乳頭状線維弾性腫と診断された.これは心エコー図検査でみられた高エコー輝度の小塊状構造物と一致すると考えられた.乳頭状線維弾性腫は有茎性で左心系の弁表面に好発する.本症例では非有茎性で,発生部位も報告例がわずかしかない右室流出路であった.短絡血流が吹き当たる部位に一致して腫瘍が発生していたことも含め,乳頭状線維弾性腫の発生機序を考える上で示唆に富む症例であると考えられたため報告する.

キーワード:心エコー図検査;乳頭状線維弾性腫;右室流出路狭窄;心室中隔欠損症;短絡血流

Key words: ultrasonography; papillary fibroelastoma; right ventricular outflow tract stenosis; ventricular septum defect; shount

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