超音波検査技術

ISSN: 1881-4506
一般社団法人日本超音波検査学会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5
Japanese Journal of Medical Ultrasound Technology 42(5): 506-512 (2017)
doi:10.11272/jss.42.506

症例報告Case Report

ソナゾイド®造影超音波検査で豊富なKupffer細胞の存在が示唆された中分化型肝細胞癌の1例A Case of the Moderately Differentiated Hepatocellular Carcinoma with Abundant Kupffer Cells Suggested by Sonazoid® Contrast Enhanced Ultrasonography

1済生会熊本病院中央検査部生理Saiseikai Kumamoto Hospital, Department of Laboratory Center, Section of Physiology

2済生会熊本病院消化器病センターSaiseikai Kumamoto Hospital, Department of Gastroenterology

3済生会熊本病院中央検査部病理診断科Saiseikai Kumamoto Hospital, Department of Pathology

受付日:2016年11月29日Received: November 29, 2016
受理日:2017年6月18日Accepted: June 18, 2017
発行日:2017年10月1日Published: October 1, 2017
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症例は70代女性.C型慢性肝炎で経過観察中に肝腫瘍を指摘された.腹部超音波検査で肝S4/8に18 mm大の楕円形で境界一部不明瞭,内部均一な低エコー腫瘤を認めた.腹部造影超音波検査では,血管相で早期濃染を示したがwash outはなく,後血管相では染影欠損像を示さなかった.Kupffer細胞の存在が示唆され,限局性結節性過形成を疑った.しかし,他の画像診断では肝細胞癌を否定できず,約2年間経過観察となった.その後,増大傾向を示したので,超音波ガイド下の経皮的肝腫瘍生検が施行された.その結果,中分化型肝細胞癌と診断され,肝S4/8部分切除術が施行された.病理学的には中分化型肝細胞癌であったが,門脈域が多く残存しており,CD68陽性のKupffer細胞が多数確認された.通常,中分化型肝細胞癌では,Kupffer細胞の減少を反映し,造影超音波検査の後血管相で欠損像を呈する.自験例は,豊富なKupffer細胞の存在により欠損像を呈さないまれな中分化型肝細胞癌と考えられた.

Key words: hepatocellular carcinoma; Kupffer cell; contrast enhanced ultrasonography

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