ソナゾイド®造影超音波検査で豊富なKupffer細胞の存在が示唆された中分化型肝細胞癌の1例
1 済生会熊本病院中央検査部生理
2 済生会熊本病院消化器病センター
3 済生会熊本病院中央検査部病理診断科
症例は70代女性.C型慢性肝炎で経過観察中に肝腫瘍を指摘された.腹部超音波検査で肝S4/8に18 mm大の楕円形で境界一部不明瞭,内部均一な低エコー腫瘤を認めた.腹部造影超音波検査では,血管相で早期濃染を示したがwash outはなく,後血管相では染影欠損像を示さなかった.Kupffer細胞の存在が示唆され,限局性結節性過形成を疑った.しかし,他の画像診断では肝細胞癌を否定できず,約2年間経過観察となった.その後,増大傾向を示したので,超音波ガイド下の経皮的肝腫瘍生検が施行された.その結果,中分化型肝細胞癌と診断され,肝S4/8部分切除術が施行された.病理学的には中分化型肝細胞癌であったが,門脈域が多く残存しており,CD68陽性のKupffer細胞が多数確認された.通常,中分化型肝細胞癌では,Kupffer細胞の減少を反映し,造影超音波検査の後血管相で欠損像を呈する.自験例は,豊富なKupffer細胞の存在により欠損像を呈さないまれな中分化型肝細胞癌と考えられた.
Key words: hepatocellular carcinoma; Kupffer cell; contrast enhanced ultrasonography
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