超音波検査技術

ISSN: 1881-4506
一般社団法人日本超音波検査学会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5
Japanese Journal of Medical Ultrasound Technology 43(3): 239-248 (2018)
doi:10.11272/jss.43.239

研究Research Paper

超音波検査による下肢深部静脈血栓症の血栓分布の検討Evaluation of the Thrombus Location of the Lower Limbs Deep Vein Thrombosis by the Ultrasonography

関西電力病院臨床検査部Department of Clinical Central Laboratory, Kansai Electric Power Hospital

受付日:2016年9月30日Received: September 30, 2016
受理日:2017年6月18日Accepted: June 18, 2017
発行日:2018年6月1日Published: June 1, 2018
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目的:下肢深部静脈血栓症の血栓分布状態について超音波検査を用いて評価すること.

対象と方法:下肢静脈超音波検査を実施した連続1,714例(実患者数1,150例)の中で,下肢DVTと診断した183例とした.性別,年齢分布,検査依頼診療科,下肢DVT発生分布,下腿型DVTの存在部位,伏在静脈への血栓波及,表在静脈瘤の合併,下大静脈血栓例の超音波学的特徴について後向き研究を行った.

結果と考察:男性53例,女性130例で,男性は71–80歳代が最も多く,女性では81–90歳代が最も多かった.DVT部位は,腸骨型<大腿型<下腿型で左右差を認めなかった.下腿型DVTの発生分布:下腿型DVTは114例(62.3%)下腿3分枝よりも筋肉枝でのDVT発生頻度が有意に高かった.下腿筋肉枝DVTは,100例(54.6%)に認め,なかでもヒラメ静脈中央枝病変が最も多く,右48例(26.2%),左38例(20.8%)であった.次いで内側枝病変が右17例(9.3%),左11例(6.0%)であった.周術期症例において致死的肺血栓塞栓症を発症した例はなかった.

結論:超音波検査を用いて下肢DVTの血栓分布状況を調査したところ,DVT発生頻度は腸骨型<大腿型<下腿型であった.病変部位については下腿に限局する例が多く,なかでもヒラメ静脈中央枝の発生頻度が高率であった.

Key words: lower extremity; deep vein thrombosis; soleal vein; thrombus location; ultrasonography

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